クラス替え











それは新しい出会いのチャンス











そして











大好きなあの人と











近づけるチャンス
























































































距離













































































今日は運命のクラス替え。学年ごとに集められ、その場で発表される。

私たち1年、つまり新2年生は体育館。今日で1年間過ごしたクラスと別れるのは寂しいけど、これは私にとって最大のチャンスなのよ。



!いよいよ来たわね、このときが!」

「そうね!この日をどれだけ待ち望んだことか・・・!」



親友のと一緒になってはしゃぐ。私がなぜこんなにもクラス替えにこだわるのか。それはもちろん、あの人と同じクラスになりたいからだ。

今は1組にいる私の想い人、御柳芭唐。名門といわれるこの華武高校で1年生ながらに1軍4番の地位を手に入れた男。

最初は怖い人だなぁとか思ってたけど、練習風景を見たりしてるうちに自然と目が彼を追うようになってた。

そして、気付いた時にはもう遅し。私はすでにメロメロ。どうしても同じクラスになりたかった。

華武高校では3年間の間に1度しかクラス替えがない。つまり、このチャンスを逃せばもう二度と御柳くんとは同じクラスになれないってこと。

もはや命がけ。この体育館は戦場と化していた。

特に女子は好きな人と同じクラスになろうと、目の色を変えて祈っていた。


その例に漏れず、私とも必死だ。



『では、新しいクラスを発表します。1組から順に校庭側にあるボードを見に行ってください』



校庭側にはホワイトボードが7つ置かれていた。そこに新しいクラス編成が書いてある。1組からだから、私たちは最後。とりあえず、御柳くんがどのクラスに入るかで決まる。

御柳くんは墨蓮くんと一緒に1組から順番にクラス表を見ていた。あー遠目から見てもかっこいい!一緒のクラスになりたいなぁ・・・。

あ、墨蓮くんとハイタッチしてる。一緒のクラスになったんだ。あの位置からするとおそらく3組から4組・・・。よし、狙うは中間クラス!



、墨蓮くんと御柳くん一緒のクラスらしいよ」

「マジ!?じゃあ私もと同じクラスになれるじゃん!」

「まだ決まったわけじゃないけどね」

「好きな人と親友がどっちも同じクラスなんて、私幸せ者〜♪」



は墨蓮くんのことが好き。でもこれで私たちのどちらか一方が御柳くんたちと同じクラスになっちゃったら気まずい。

そうならないよう必死に祈りながら、ついに私たちのクラスが来た。

と一緒に見て回る。どうか、どうか中間クラスに・・・!!!

目を閉じているかどうかわからない神様に祈っていると、隣から肩を叩かれる。

隣にいるは、口をポカンとあけて3組のホワイトボードを指差していた。



「ん?どうした・・の・・・・・・」



そこには御柳くんと私、そして墨蓮くんとの名前が書かれていた。



「「やったぁー!!!!!!!」」



と手を取り合って飛び跳ねる。ありがとう神様!あなたはやっぱり偉大な人だよ!これから毎日お供え物するね!

こうして私たちはうれし涙を浮かべながら3組の教室へと向かった。





「以上でHRを終わります。では、明日からこのクラスで楽しく生活していきましょう」



新しい先生は女の先生。美人で有名な人。まぁムサいおっさんよりは数倍マシ。

簡単なHRを済ませて、私とは帰り支度を始めていた。

と、その時。後ろから肩を叩かれる。



「はい?」

「よっ♪」



え?は?えぇ!!?!!?!?!?!?!



「み、御柳くん!?」

「芭唐でいいって。ちゃん」



よ、呼び捨て・・・!呼び捨てだよお姉さん!

なんでいきなりあのみやな・・・じゃなくて、芭唐(幸せv)が私ごときに声をかけてくれるの!?

ヤバイ・・・これで一生分の運使い果たしたかも。



「え、えぇと・・なに?」

ちゃんってさ、彼氏いんの?」

「い、いないよ」(っていうかあなたを彼氏にしてほしいっ!)

「ふーん。じゃあ俺立候補しちゃおっかなv」

「は、はいぃ!?」



今なんて?

今なんて?

今なんt(強制終了)

あの御柳芭唐が私の彼氏に立候補!?



「ダメ?」

「と、とんでもない!滅相もない!むしろ喜んで!っていうか私でいいの!?」

「ハハっ!おもしれぇな!じゃあ今日からカレカノってことで。よろしくな、

「/////」



神様。今日私ははじめて貴方の存在を認めました。

今まで信じてなくてごめんなさい。それと――



芭唐に会わせてくれてありがとう。