浴衣
下駄
うちわ
金魚すくいに射的
ステキな夏がやってきた
祭りと花火は江戸の華
火事と喧嘩は江戸の華。
じゃなくて。
祭りと花火は江戸の華。
ということで、今日はお祭りです!待ちに待った地元の祭りにやってきました!
浴衣を着て、髪をアップにして、うちわ持って、準備は万全。
後は彼氏の一馬を待つだけ。
待ち合わせ時刻の30分前からスタンバイして、いよいよ一馬が来るまであと5分ちょっと。
必死に一馬の姿を探してたら、手を振りながらこっちへ向かってくる一馬を発見。
「一馬!」
「。待たせたか?」
「ううん、今来たとこ♪」
「そっか、じゃあ行くぞ」
「うん!」
手を繋いで、浴衣姿の一馬といざお祭りへ!
それにしても一馬浴衣姿似合うなぁ。私の浴衣姿が劣ってしまう。
でもいっか!こうして一馬とお祭り行けるだけで私は幸せ。
今日は思う存分楽しみましょうか!
「、最初どこ行く?」
「うーん・・・・あれ!」
私が指差したのはお好み焼き。
マヨネーズたっぷりかけていただきたい一品。
私も一馬もお腹空いてたからすぐにお好み焼きを買いに走った。
「はい、おまちど!」
「ありがとです」
一人一つじゃ大きいので、一馬と半分コ。
私はマヨネーズたっぷりかかってる方をもらった。
「おいひい〜v」(おいしい〜v)
「ちゃんと飲み込んでからしゃべれよ。」
「はっへ!」(だって!)
「わかったから」
少し呆れつつも一馬はお好み焼きを頬張る。
おいしいみたいで、にっこり笑顔になった。
次の目的地は、祭りといえばこの食べもの。
カキ氷。
「一馬何味にする?」
「ブルーハワイ、かな」
「じゃあ私いちご」
たっぷりシロップをかけていただきます!
「冷たい!」
「そりゃそうだろ、氷だからな」
「もー!一馬は現実的過ぎなの!」
「いや、そんなこと言われても・・・」
舌の赤くなる前に、次の屋台へ。
食べながら歩くと、人ごみに押し流されそうになる。
でも、そこは一馬がすぐ助けてくれた。
優しいところは昔のまんまだね。
「金魚!金魚がいない!」
「金魚すくいやるのか?」
「やる!やるやるやる!」
金魚すくいを目指して進んでいくと、ありました!金魚がたくさん!
「一馬、どっちが多く取れるか競争しない?」
「いいぜ」
2本もらってスタート。
不器用な一馬とは違って、私はすいすい金魚が取れる・・・はずだった。
「なんで一匹も取れないの!?」
「あ、俺一匹取れた」
なに!?くそぉ・・・一馬のくせに生意気だぞ!
私も一匹・・・せめて一匹くらいは。
と、思って頑張っていたら破けてしまった。
「あぁ〜!!!!!」
「落ち着けって」
「負けた・・・」
「まぁ、まぐれだから」
「ずるい!一馬のくせに!」
「俺はの○太か!?」
屋台のおじさんから金魚を一匹もらって、次へ行く。
のんびり歩いていると、射的の屋台が眼に入った。
「一馬!射的やりたい!」
「え、できんのか?」
「いいからやるのぉ!」
「はいはい」
射的のお兄さんから5つ弾をもらって、構える。
よーく狙って・・・。
発射!
「残念!」
「あー・・・」
「、ちょっと貸してみな」
「一馬出来るわけ?」
「まぁ見てなって」
一馬が銃を受け取り、しっかり構える。
そして。
「大当たりぃ〜!!!」
すごい!
私の欲しかったくまのぬいぐるみを見事一発ゲット。
いつの間に射的なんてできるようになったの?
やっぱり、サッカーやってると違うのかな。
「はい、」
「ありがと、一馬!」
さぁて、次の屋台は・・・。
と、移動しようとした時。アナウンスが入った。
『只今を持ちまして、祭りを終了とさせていただきます』
えぇ!?もう終わっちゃうの!?
「もうちょっと居たかった・・・」
「また来年来よう」
「じゃ、帰ろうか」
「だな」
人ごみもだいぶ少なくなった帰り道。
浴衣姿で歩く私たちは、祭りの名残惜しさを物語っていたに違いない。
そして、私の家に着いてしまった。
「今日はありがと、楽しかったよ!」
「また行こうな、」
「うん!それじゃあまたね!」
「あ、ちょっと待った!」
「え?」
一馬は私にしっかり向き直り、そして・・・。
優しいキスをした。
「びっくりしたぁ・・・」
「ははっ」
一馬の笑顔がいっぱいに広がる。
それだけで、私の心は幸せ。
「浴衣、似合ってる」
「ありがと」
私たちの後ろで、綺麗な花火が咲いた。
祭り行きたかった・・・
花月
