りんご りんご







真っ赤なりんご







だから貴方は







そんなに赤くなっちゃうの?







































































リンゴと私と素敵な恋と





































































私の彼氏、真田一馬。彼は言わずと知れたりんご好き。たまごサンドも好きみたいだけど、それでもリンゴジュースは欠かせない。

食後のデザートはりんごだし、アップルパイなんか出た日にはバレンタインデーのチョコレートよりも喜ばれる始末・・・。

最初はリンゴ好きなんて可愛いvなんてあまいこと考えてたけど、さすがにちょっと嫉妬しましたよ。え?なんでかって?

そりゃーお姉さん。他の女からもらったアップルパイをおいしそうに食べられちゃ嫉妬したくもなるでしょ?

そこで私は決めました。家庭科の調理実習なんて食べる専門の私だけど、今まで台所に立ったことなんて皆無な私だけど、愛しい一馬のために目指せ!世界一おいしいりんご料理!

「ってなわけで、私はこれから家庭的な女を目指します!」

「え、。それ本当に言ってんの?」

「あたりきしゃりきよ!りんご料理なんて、簡単なもんだよ。私にかかりゃね」

「それじゃあ聞くけどねちゃん。あんたの家庭科の成績は?」

「ワタシ ニホンゴ ワカリマセーン☆」

「はぁ・・・;」

のため息を聞きながら、私たちはさっそく買い出しへ出かける。にはこの帰り道で必死に説得したら放っておけないとついてきてくれた。さすがは親友!話がわかるわ♪

学校からしばらく行ったところにあるスーパーで安売りしていたりんごを購入。あと必要なのは・・・パイ生地かな。

「結局なにを作る予定なの?」

「アップルパイ」

「えぇ!?作れるの!?」

「なんとかなるよ♪アップルパイの借りはアップルパイで返す!!」

何がアップルパイよ!私だってそんくらい作れるわ!大体受け取る一馬も一馬だよね。こんなに愛しい彼女を差し置いて他の人から物もらうなんて・・・。

絶対に見返してやる!!!

スーパーを回っていろいろ買っているうちに、心なしかの顔が青ざめている。なんかあった?HGにでも会ったのかな。

・・・あんたそれまさかパイの中に入れるわけじゃないでしょうね・・・」

「そうだけど?なにか問題でも?」

(あ、問題ないと思ってるんだ・・・・)

別に、とがそっぽを向いたので私も特に気にしないでそのままにしておいた。なんだったんだ?

一通り材料を買い終えた私たちはそのままそれぞれの家路につく。と名残惜しくわかれて、さぁこれからアップルパイ作りだ!明日は見てろよ!真田一馬ぁ!!








































































翌日。腕中に包帯やら絆創膏やらを張って、学校へ登校する。周りに「事故にでもあったの?」と心配されたけど、とても料理してたらこうなったなんて言えなかった。

言えないよね。言えないよ。鍋が爆発したとか台所の半分が黒くなったとかまな板が血で染まったなんてこと・・・。

ま、まぁ過去は過去!とにかく一馬にコレ渡しに行こう!

張り切って入って行った教室で、早速一馬を見つけていつもどおりの挨拶を交わした。

「おはよ!一馬」

「おう、おはよ。

あ〜今日もかっこいいv我が彼氏ながら、なんでこんなにかっこいいんだろう。いつ見ても見・惚・れ・るv

おっと、ちょっと悦モードに入ってた。緩んだ顔を引き締めて、鞄の中から綺麗にラッピングされたピンク色の箱を出す。

「はいコレ!プレゼント〜!」

「ん?あぁ、サンキュな」

顔を赤く染めながら箱を受け取る一馬。あぁもう可愛すぎ〜!!プレゼントを食べる前に私を食べて欲しいです(爆)

一馬はラッピングを丁寧にはずして、ゆっくり箱を開けた。そして・・・・・閉じた。

「あ、あのさ、・・・コレ、食いもんだよな?」

「そうだよ?手作りアップルパイv」

「アップルパイ!?」

なんかすっごく驚いてるけど。昨日のみたいに顔が青いし。これでも200個以上作った中で一番出来のいいやつを持ってきたつもりなんだけどなぁ。

「なんか・・・変?」

「あ、いや・・・変っていうか・・・」

明らかに食べたくないって顔してる。やっぱりダメだったのかな、私の作ったアップルパイじゃ・・・。

ヤバイ。涙が出てきた。私は一馬から箱を奪うようにして取り返すと、走って教室を抜け出した。

だって泣いてるとこなんか、一馬に見られたくないもん・・・。

走って走って。箱が握りすぎてつぶれてるなんてことも気にせず、私がたどり着いた先は誰もいない屋上。

風が頬を撫でれば、涙の跡が冷たく感じられた。

食べてもらえなかった。頑張ったけど、やっぱり私じゃダメだったんだ。あの子が作ったアップルパイのほうがおいしかったんだ。きっと。

今頃になって、両手が痛み出す。そうして、また涙が出てきた。こんなもの、いらないよ。

捨てちゃえ・・・!

私が箱を大きく振りかざして投げようとしたそのとき。後ろから手をつかまれた。

「え・・・・?」

あまりにも突然のことだったので、思わず声を出し振り返る。そこには息を切らせて私を見つめる一馬の顔があった。

「一馬・・・」

「なんで勝手に捨てんだよ」

真剣な顔で私を見つめる一馬の目から、目を逸らす。あんなに真面目な顔、サッカーしてるときくらいしか見たことなかった。

「だって、こんなもの食べられないでしょ?」

「何言って・・・」

「あの子にもらったパイのほうがおいしいんでしょ?!」

あ、怒鳴っちゃった・・・。でも本当のことだもん。こんなもの、一馬が食べるわけがない。

「・・・・・・」

何も言わない一馬。二人の間に嫌な空気が漂う。

そして・・・
































































パクっ!





































































「あぁああ!!!???」

た、食べた・・・このパイを食べた・・・!?

「すっげぇ・・・」

驚いた顔をしてその場に立ち尽くす一馬に、恐る恐る感想を聞いてみると、思わぬ返事が返ってきた。

「すっげぇ美味い!!」

「う、そ・・・・」

「本当だって!今まで食べたアップルパイ、いやリンゴ菓子の中で一番美味い」

私が唖然としていると、一馬は優しく私を抱きしめた。

なにが起きてるの?一馬に抱きしめられてる?一馬があのアップルパイを食べてくれた・・・?

、さっきは変な態度とってゴメンな」

「え、あ、ううん。全然平気」

暖かいぬくもりを全身に感じて、私は目を閉じ、一馬の背中に腕を回す。愛しくて愛しくて、もっと涙があふれた。

「ありがと、一馬・・・」

長い口付けは、アップルパイの味がした。

それは一馬らしい味だった。



-おまけ-

「なんであの子にアップルパイもらってたの?」

一馬「あの子ってなんのことだ?」

「女の人にもらってたアップルパイ、おいしそうに食べてたじゃない」

一馬「あれ、姉貴が作った試食だぜ?」

「うっそ・・・」

一馬「マジ」

「ってことは、私お姉さんに嫉妬してたわけぇ!?」

こうして私たちの愛は守られたのでした。



ちなみに、私の作ったパイは・・・ご想像におまかせします;






222HITをとってくださった華月美波様にささげます。一馬ドリームです。遅くなってしまい、申し訳ありません;

本当に、本当に、本当にすみませんでした!駄文すぎですよね。むりやりですし、わけわからないし・・・;本当にすみません!

詳しいリクをいただいていませんでしたので、他に詳しいリクがあった場合はお気軽に言ってやってください♪書き直します故v

もっと精進しなくては・・・・頑張ります!

花月