男なんてみんな同じ
どれだけ優しい言葉を言っても
結局は身体目的
もうそんな経験
うんざりなのよ
世界一の大嫌い
放課後の教室。
誰もいないこの空間がいつもわたしたちのしゃべり場だった。
「それでさぁー結人がねー」
「はいはい、もうわかったから。たちのバカップル振りはよーくわかったから。これ以上は明日にしてね」
「えーだってもっと聞いてほしいんだもん」
「かわいくしてもだめ!さ、早く帰ろう」
「ちぇーわかったよー。鞄とってくるね、」
「いってらっしゃい。ここにいるから」
可愛い笑顔を残して私の親友であるは駆け足で教室から出て行った。
ふぅーっと一回ため息をついて、背もたれに寄りかかり天井を見上げる。
何個かのシミを見つめながら私はぼんやり考えていた。
放課後、と話すときは大抵の彼氏である結人くん(本名知らないから)の話題で始まる。
いわゆる、恋バナってやつ。
別に恋バナを聞くのは苦じゃない。むしろと話せて楽しいくらい。でも、やりすぎるとちょっと疲れるけど。
私は男が嫌い。
それは生まれつきとかじゃなくて、今まで積み重ねてきた経験上の話で、にも言ってない。
自分でいうのもなんだけど、一応スタイルっていうかルックスは良い方だから声をかけてきたり合コンでターゲットにされたりすることは多かった。
私もそのときはまだ子どもだったからいろんな男について回ったけど、結局はヤるだけヤって捨てられるだけ。
女を性欲を満たす道具としてしかみていない。そんな男ばかりだった。
男運がないといえばそれまでなんだけど、それでも男はもう信用できない。
だから私は男が大嫌いなんだ。
「おまたせー♪なんかね、結人友達と一緒にうちの学校に来てるんだって!」
「友達と一緒に?うちの学校って校門の前にいるあの集団?」
さっきちらっと見た窓の外に見慣れぬ制服姿が見えた。に指差して伝えると一気にテンションが上がった。
「そうそう!あの制服結人の制服!」
「でも3人とも制服違うよ?」
「なんかよくわかんないけど、サッカー関係の友達らしいよ?親友なんだって」
「へぇ・・・」
まぁ、男嫌いの私にとっては別にいてもいなくても関係ない。
たとえ結人くんの友達が芸能人並みにかっこよくても、神様より広い心を持ってても、私が恋に落ちることは100%ありえない。
「、何ぼーっとしてんの?早く行こ行こ!」
「はいはい」
鞄を奪うようにもってとともに校門へ向かう。
そこに立っていたのは・・・。
「一馬!?」
「え・・・か?」
真田一馬。リンゴジュースとたまごサンドが好きな私の幼馴染。
「なんで一馬がここにいるの!?」
「いや、俺はただ結人についてきただけで・・・」
「私もに着いてきただけ・・・ってことは――」
「「祝!感動の再会!」」
なるほどね。最初から全部と結人くんの仕掛けた罠だったわけか。
もう一人の人、たしか英士くん?だったかな。その人もなぜか拍手をしてる。
「なんでこんなことしたの?」
「だって一馬くんならの男嫌いを直せるんじゃないかなって思って」
「「え?」」
一馬と私の声が重なる。
「、私が男嫌いなの知ってたの!?」
「当たり前じゃん♪何年親友やってると思ってるの」
ははっ!お見事。すっかりだまされてたよ。
ありがとう、そして結人くんに一馬も。
みんなみんな、ありがとう。
それから私と一馬が良い関係になるのは――
また別のお話・・・。
一馬で番少ないし。ってかこれ夢小説と呼んでいいのか!?
花月
