今週末に来いと渡された地図











苦難の末たどり着いた先は











翼の立派な豪邸でした


























































































写 真




















































































「こ、ここ・・・?」

右手にある小さな地図を見つめながら、私はある一軒の豪邸の前で立ち尽くした。

地図によれば、この家であってる。表札には『椎名』の文字。これはもう間違いない。ここが私の彼氏、椎名翼のご自宅・・・!

にしてもなに!?この大きさ!私の家の何倍あるんですか?手土産を持つ手が小さく震えた。一般庶民の私が持ってきたお菓子なんかで満足してくれるだろうか。

とにかく、インターホン押さないと。私は一度大きく深呼吸してよしっと気合いを入れた。そしてゆっくりとインターホンへ指を近づけていく。

?なにしてんだ?」

「つ、翼・・?」

インターホンのボタンまであと数センチというところで、2階の窓から突然翼が顔をのぞかせた。必然的に私の動きも止まる。

なにしてんだって、自分から呼び寄せたくせに。まぁいいけど、たぶん家の前で気合いいれてたとことかは見られてないよね?

「今行くから」

窓を閉めてしばらくすると、今度は玄関のドアが開いて、翼がひょっこりと出てきた。もう、相変わらずかわい・・・もといかっこいいんだからv

「どうぞ、上がって」

「お、お邪魔します・・・!」

妙にどもって、イントネーションも少しおかしかった。けど、とりあえず翼についていって行き着いた場所は翼の部屋。

扉を開けるとそこは、私の部屋よりも数倍広いところでした。

「なんでこんなに広いの?ここは」おっと

「そんなに広くないだろ?普通だよ、普通」

普通じゃないよ。この家が普通だったら私の家はどれだけ貧しくなるんですか?

「あ、翼。これ手土産」

「おう、ありがと。今お茶入れてくるから」

そう言って翼は部屋を出て行った。ねぇみなさん。せっかく翼の部屋で一人きりになったんだから、ちょっと散策したいと思いません?

というわけで、レッツ翼の部屋探険!

まず最初に見つけたのは、数々のトロフィーやたて。どれもサッカー関係。さすがは翼。こんなにいろんな賞もらってるんだ。こりゃ東京選抜にも選ばれるわな。

触ると壊しそうなので、やめときます。さぁお次は翼のベッド。ここで寝てるのかぁ〜さぞかし可愛い顔して寝てるんだろうなぁ(悦)

おっと、ちょっと危険モードに入ってた。危ない、危ない。ってか今気付いたけど、なんですかこのテレビは!?大画面ですよ!なんで部屋にあるの?普通リビングでしょ。まぁ翼の家だからもうなにも言うまい。

本棚も立派。中に入ってるのは、どれも難しそうな本ばかり。あ、サッカーのテクニック集とかもある。これなら読めそう。

本当に翼はサッカーが好きなんだなぁ。好きだから、あんなに頑張れるんだよね。

本棚の隣にはサッカー雑誌が山ほどあった。私も読んでる愛読書。なんか繋がってるみたいで嬉しかった。

「最後は机ね〜」

と、机に向かう途中。ベッドの隣にある小さなラックにあるものを見つめた。

「これは・・・」

写真立ての中にある写真に写っているのは、まぎれもなく翼とそして・・・。

?」(にっこり)

「ひっ!」

後ろから天使の笑みを浮かべた大魔王が近づいてきて、私は思わず写真立てを落としそうになった。

恐る恐る振り返ってみると、お茶が乗ったトレーをもってにっこりと笑っている翼の姿。しかし、その額にはくっきりと怒りマークが浮き上がっている。

「つ、翼・・・。これにはわけが・・・」

「わけ?どんなわけがあるんだよ」

「・・・・・・・・・・・・・すみません;」

「はぁ。を部屋に一人置いといた俺がバカだったよ。早くその写真立て元に戻せって」

翼はため息をついて、私の持っている写真立てに目をやった。そこに写っているのは翼と私。この間二人で言った遊園地で撮った写真。

嫌がる翼を無理やり説得して撮った写真だから、てっきりもう捨てちゃったかと思ってたのに、ちゃんと飾っておいてくれたんだね。

しかもベッドの隣なんて、つまり私はいつも翼の寝顔を見ているわけですか!?

「ゴメ、翼・・・鼻血が・・」

「な、なに変な想像してんだよ!ほらティッシュ」

翼から差し出されたティッシュで鼻を押さえながら私はへへっと笑みをこぼした。

「なに笑ってんだよ」

「だって翼があの写真飾ってくれてるとは思わなかったから、嬉しくて」

「当たり前だろ。好きな奴の写真捨てるバカがどこにいるんだよ」

「ありがと、翼」

「今度の写真は引き伸ばして壁に飾ってやる」

「ぜひそうしてね♪」

結構冷めてるかもなんて思ってたけど、翼はちゃんと私を愛してくれている。

その証拠に、あの写真はいつも翼を見守ってるから。

私はその事実だけで充分だよ。

ありがとう、翼。















14941HITのキリ番をゲットしてくださった柳瀬さまに捧げます。甘くないですよね、コレ・・・;すみません!本当にすみません!

翼とのからみも少ないし。。駄文すぎて、本当にごめんなさい;

こんなんでよかったらぜひお受けとりください。

花月