学校からの帰り道




私の顔が赤く染まったのは




夕日に照らされたから?




それとも




あなたの横顔をながめていたから?







































































手をつなごう




































































幼稚園や小学校低学年のときは、男の子とも平気で手を繋げていた。

それは私も例外じゃなくて、うる覚えな記憶の中でも手をつないだことは覚えてる。

でも、いつからか妙に相手を意識してしまって。

別に何とも思っていない人でも、男の子だというだけで距離を置きたくなったり。

誰に聞いてもそれがあたり前なんだよと大して問題視しないけど本人たちにとっては、大問題だった。

そして私、 にもその問題が今、まさに勃発している最中でございます。





















お昼休み。久しぶりに良い天気だったので屋上でランチタイム。もちろん隣には…

「ねぇ、一馬」

「ん?」

私の彼氏、真田一馬。少し人付き合いが苦手でナイーブだけど、とっても優しくて照れ屋な、私の大好きな人。

クラスが同じになって、隣りの席になって。話していくうちに、だんだんと気になる人になっていった。

その容姿とかから、とてつもなく人気だったけど、思い切って告白してみたら顔を真っ赤にして頷いてくれた。

これで晴れて両想い!って浮かれていたら、友達に言われた言葉で私はある問題に直面していた。

?なにさっきから暗い顔してんだ?なんかあったのか?」

「えっ!う、ううん!なんでもないよ!」

「そうか。なんかあったら言えよ?」

「うん!」

私の答えに満足したのか、一馬はまたお弁当に手をつけ始める。

そんな一馬にやっぱり優しいなぁなんて私は1人、ときめいてみたり。

頭の中が幸せでいっぱいになろうとした瞬間、昨日友達とした会話が頭をよぎった。





















































「へぇ〜、 達付き合ってもう1年になるんだね」

「そうなのvもう毎日ラブラブよぉv 達はもうすぐ3ヶ月だっけ?」

「うん。来週で調度3ヶ月だよ」

「じゃあ、もうキスくらいはしたの?」

「えぇ!?////」

「なに照れてんのよ!当然でしょ?」

「//////」

「・……まさか、まだ?」

(コク)

「で、でもさぁ、手はつないだよね?」

「手?」

「そう、手」

…………………………;

「…まだ、なんだ…」

(コク)

、それヤバイよ」

「ヤバイって?」

「だって、いくら真田くんがヘタ…じゃなかった奥手だからって3ヶ月も付き合ってて手も繋がないなんて変だよ」

「そうなの?」

「そうだよ。もしかしたら真田くん、他に好きな人でもできたんじゃないの?」

頭の中が真っ白になった。




















































「はぁ〜…」

私は今世紀最大級のため息をついた。昨日の会話が渦巻いていて食事も喉を通らない。

、やっぱりなんかあったのか?」

「だ、大丈夫…だよ?」

心配して顔を覗き込む一馬に、私は無理矢理な笑顔を作ってみせた。

あ〜あ。こんなのらしくないのに…

遠くのほうでチャイムが聞こえた。





















。き、今日一緒に帰らねぇ?」

「えっ…」

掃除開始の時間になって掃除場所へ移動しようとしたとき、一馬が私のクラスまで来てそう言った。

あまりに唐突なことだったので少し間抜けな声がでてしまったが、私は縦に首を振る。

もちろん、一緒に帰った事がないというわけではない。

ただ、一馬から誘ってくることは滅多になかったので驚いた。

顔が赤くなっていた一馬も私の返事を聞いて、安心したのか「それじゃ、後でな」と言い残して自分のクラスへ戻って行った。

―他に好きな人でもできたんじゃないの?―

不意に友達の言葉が蘇る。

もしかしたら、振られちゃうのかな…。そのために今日誘ったのかもしれない。

考えれば考えるほどマイナス思考になってしまう。

私は頭を振って隅っこに追いやろうとしたけど、じわじわと闇は広がって行く。

だんだんと涙が出そうになった。

「…掃除、行こ」

箒を引きずるようにして、私はとぼとぼと歩き出した。





















「ごめん!担任に呼ばれてて…」

「いいぜ。よし、帰るか」

H・Rが終わってから担任に呼び出され、少し遅刻してしまった。

学校の裏門で待っていた一馬は夕日に照らされてとても綺麗だった。

二人ならんで歩く帰り道。のびる影に差があってちょっと驚いた。

ただでさえ歩くのが遅い私に会わせてくれる歩調が嬉しい。

ふと横を見ると、少し高い位置に一馬の横顔があって整った顔立ちにオレンジ色がよく似合っていた。

しばらく眺めているうちに、この3ヶ月間の思い出が思い出されてくる。

告白した日のこと、初めて名前で呼んでくれた日のこと、サッカーしている一馬をみた日のこと…

気が付いたら、頬に涙が伝っていた。

「!? 、どうした!?」

泣いてる私をみて、うろたえる一馬。必死に笑顔を作ろうとしたけど、ダメだった。

「か、ずま…」

「ん?」

「私、一馬のこと、好き…だよ?」

「はぁ!?!?/////」

「サッカーしてるとこ、とっても…カッコイイし、優しいとこも、たく、さん知ってるし…ナイーブなのも人見知りなのも、全部大好き…だよ?」

「い、いきなり…なに言ってんだ////?」

「でも、一馬が…私の、こと嫌いなら…私、別れてもいい、から…」

「はぁ!?!?」(2回目)

「覚悟は、できてる、から…ね?」

両手で必死に涙を押さえながら、私は途切れ途切れに言った。

これでもう一馬とは終わってしまうんだ。そう思うと、涙は止まらなかった。

…」

来る!と思った瞬間、私は本当に覚悟を決めた。

でも、一馬がくれたのは別れの言葉じゃなくて

























暖かい温もりだった

























「か、一馬///!?」

大きくて暖かい一馬の胸に抱かれて、私は一気に赤くなった。たぶん一馬も。

「お、俺、 のこと…ちゃ、ちゃんと好き…だから///」

「俺、付き合うのとか初めてで、どうしたら良いかよくわかんなくて… 、に寂しい想いとかさせたかもしんねぇ、けど…、ちゃんと好きだから//」

すごく緊張した声色が聞こえる。私はまた少し、泣いた。

でもそれは悲しいからじゃなくて、嬉しいから。

こんなにも不器用で、こんなにも私を愛してくれる人がいる。

一馬が私の傍にいてくれる。

それだけで、私は世界一の幸せ者だと感じた。

一馬に抱きしめられたまま、一馬を見上げる。

予想通り一馬の顔なりんごみたいに真っ赤で、夕日に照らされてもっと赤くなってた。

「ねぇ、一馬?」

「な、なんだよ///」

「大好きよ?」

「////俺も…」





















それから私達は、再び帰り道を行く。










ただ、さっきと少しだけ違うのは










伸びた影の中心が











しっかり結ばれていたこと。
























この手を絶対、離したくない――




文章まとまってないですね。あ〜駄文だ。
もっとうまく書きたいです。

花月