「さようなら」











それさえ言えずに











私とあなたの恋は











この熱い気持ちは










終わりを告げてしまった



























































































浮舟


















































































今日も外は雨。

最近ずっと降り続いている。

私の心と同じ、天気。

わかってた。

いつかこうなる時が来るってことくらい。

でもそれは、あまりにあっけなく訪れてしまった。

ずっと待ってた。幾度となく待ち焦がれていたのに。

望んでも、いないのに。

どうして、こうなってしまったの?

私の何がいけなかったの?

ねぇ、亮。

教えてよ。

今すぐ会いにきて。今すぐ抱きしめて。

でも、それはもう叶わないこと。

あなたは、簡単に。私の前から姿を消した。



「亮・・・」



そっと名前を呼んでみる。

愛しい人。私の唯一愛した人。

なんで傍にいてくれないの。

私はこんなにもあなたを愛しているのに。

私を呼ぶその綺麗な声は、もう聞けない。

私の髪を撫でるその大きな手には、もう触れられない。

私を抱きしめるその温かいぬくもりは、もう感じられない。

理由もわからぬまま、連絡が取れなくなった。

同じ学校じゃないし、連絡先も携帯しかしらないから。

どうしようもなかった。

ねぇ、亮。

今なにしてるの?

誰と会っているの?

もう待ちくたびれてしまった。

いっそ、亮の家に行ってしまおうか。

でも、そんな勇気すら私にはない。

もし、もう一度会って拒否されたら?

そんなこと考えただけでも鳥肌が立つ。

何も見たくない。

何も考えたくない。

どうしたらいいの。

私は一体、何をすればいいの。







あなたの呼ぶ声が聞こえる。

それは幻。

ありえない、こと。

そんなことわかりきっているのに、私はまだ何を望むの?

あなたにもう一度会えるのなら、何もいらない。

すべて投げ打ってでも今あなたに会いたい。

かすかな別れを漂わすこともなく、足音は突然途切れた。

前まで当たり前のようにいた存在が、急に目の前から消えてしまった。

月の出る、夏の夜。

あなたと最後にキスしたあの夜。

まさかあれが最後になるなんて、夢にも思わなかった。

でも、あなたは私の前から消えてしまったの。

何も知ることなく。

何もわかることなく。

消えてしまった、あなた。

思い出すのは、あなたの吸っていたタバコのにおい。

離れ顔なんて、忘れてしまった。

でも、そのタバコのにおいだけは、どうしても消えないの。

これ以上、私を苦しめないで。

一緒に行こうって行ってたお祭りも

二人で並んで見るはずだった花火も。

全て終わった。

あなたを思いながら、私は今日も泣きぬれる。

あなたを思いながら、私は今日も雨に打たれる。

助けて。

この苦しみから抜け出すには、あなたの力が必要なの。

でも、あなたはいない。

どこへいってしまったの?

私が、悪いの?

なにもわからない。

ねぇ、亮。

あなたは本当に私が好きだった?

私を愛してくれていた?

私は・・・私は・・・。















































































あなたを愛していたよ。

































































三上亮。

私が唯一愛した人。
















さようなら。























GO!GO!7188様の浮舟をモチーフに書かせていただきました。

同じ恋愛をしてしまった・・・。

花月